年金に関しては、今の若者はあてにできないという考え方が蔓延しているようですが、実は昔からそういう考え方がありました。私が子供のころはサラリーマンの妻は国民年金に加入するかどうかは任意でした。母が近所のおばちゃんたちと年金の話をしているのを聞いていましたが、母は加入すると言っていましたが、他の人は将来どうなるか分からないから加入しないと・・・。
今、自分が年金を受給する年代に近くなったことで、あらためて年金を繰り上げするか、繰り下げするか、ということを考えるようになりました。ただ、年金をもらわずして死にたくないなあという気持ちはありますね。それと今のサラリーマンは65歳まで働けることもありますので、現役を引退した後、収入が無くなるタイミングである65歳から本来の年金を受給することも当然ありだと思います。以下に制度の概要を記載しますので、このブログをお読みの皆様も一緒に考えませんか。
繰り上げ制度
本来65歳から受給する年金を60歳から最大5年分を前倒して受給するもの。
受給率は1ヶ月当たり0.5%の減額となります。つまり、60歳から受給すると、0.5%×60ヶ月=30%の減額となり、一生減額された年金を受給することになります。なお、2022年4月より減額率が0.4%(最大24%の減額)となる予定です。
損益分岐年齢は以下となります。
<減額率が0.5%の場合> <減額率が0.4%の場合>
60歳→76歳8ヶ月 60歳→80歳10ヶ月
61歳→77歳8ヶ月 61歳→81歳10ヶ月
62歳→78歳8ヶ月 62歳→82歳10ヶ月
63歳→79歳8ヶ月 63歳→83歳10ヶ月
64歳→80歳8ヶ月 64歳→84歳10ヶ月
※損益分岐年齢以上長生きすると損することになります。
(デメリット)※日本年金機構HPより
① 繰上げ請求した後に裁定の取消しはできません。
② 寡婦年金の受給権者が老齢基礎年金を繰上げ請求すると寡婦年金は失権します。
また、老齢基礎年金を繰上げ受給している人は、寡婦年金の請求はできません。
③ 受給権発生後に初診日があるときは、障害基礎年金が受けられません。また、繰り上
げ支給を請求する前の病気やけがで障害がある場合でも、障害基礎年金を請求できな
い場合があります。
④ 65歳前に遺族年金の受給権が発生した場合は、老齢基礎年金と遺族年金のどちらかを
選択することになります。多くの場合は、遺族年金を選んだ方が有利であるため、65
歳まで減額した老齢基礎年金が支給停止になり、停止解除後も減額支給のままでデメ
リットは大きくなります。
⑤ 受給権者は、国民年金の任意加入被保険者になれません。
(その他)
老齢厚生年金(厚生年金に20年以上加入していることが条件となりますが)の配偶者
加給年金はあくまで65歳から受給できることになります。
繰り下げ制度は後編につづく
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